2010 中希望が丘保育園

中希望が丘保育園_保育園

1971年に建築された保育園の老朽化による建替え。法人からは、隣接する地区センターとともに、住宅地における子供を中心とした地域コミュニティの拠点として機能するよう、要望があった。配置計画においては、園庭と地区センター前広場とを視覚的・空間的につないで一体感をもたせ、防犯に考慮しつつ敷地の一部を近隣住民のための通り道として提供している。
園庭に建設した仮設園舎で通常保育を行いながら、旧園舎を解体した場所に定員増のためもとの2倍近い床面積を確保する。計画道路、法規の制約も加味し、必然的に総2階のワンボリュ-ムとなった。住宅スケールの開口部をリズムミカルに配置し、部分的に壁をセットバックさせることで、大仰なボリューム感を軽減させている。
内部においては、保育室と機能諸室を交互に配し、これを横断する動線で奥行きとシーンの変化をつくり出している。壁の配置や天井高さのコントロールにより機能の自立性を高めつつ、家具高さや開口デザインにより視界がつながる。北側にすぼんだ敷地形状を活かし、2階には三角の北側テラスを設けた。
食育に力を入れる同園では、床から天井までガラス張りの「なかキッチン」が親子に人気である。

所在地 / 神奈川県横浜市
主要用途 / 保育所
構造 / 鉄筋コンクリート
造
構造設計 / A.S.A 鈴木啓
施工 / 株式会社キクシマ
写真 / 45g Photography  Smart Running